出来る人になりたい
こんにちは、サエモンノ輔でござる。
どんな職業にも出来る人っていますよね。
何をやらせてもソツなくこなし、大きな挫折を味わう事なく順調に出世していく人。
あなたの周りにもいませんか?
そんな完璧超人が。
そういう人を羨み、そうなりたいと悶えてきた一般人の皆様。
実は「出来る人」との違いなんて、些細な事の積み重ねなのかもしれませんよ。
今回はそんな「出来る人」を学んでいきたいと思います。
本日の講師の先生は堀秀政さんです。
織田信長や豊臣秀吉に仕えた戦国武将で、
通り名を久太郎といいます。
織田信長の小姓として武将人生をスタートした久太郎先生。
すぐにその才覚が認められ、信長の側近として次々と仕事を任されるようになります。
その仕事は各種奉行職での内政事務から、数々の有名合戦での部隊指揮まで様々。
その全ての分野で功名を挙げていった久太郎先生。ついた渾名は「名人久太郎」。
では、「久太郎式出来る人メソッド」を学んでいきましょう。
①部下への気遣いを忘れない。
久太郎先生は部隊を率いて行軍する際、
自分が騎乗する馬は一番足の遅い馬を選びました。
その理由は、大荷物を背負い徒歩で進む下級武士達が、戦の前に体力を消耗しないような行軍スピードに調節する為だったそうです。
負担が大きい(または能力の低い)人間に合わせて仕事を段取る事こそが、全体の効率や成果を上げる事なのかもしれないですね。
②仕事を仕組化する。
久太郎先生専用のトイレは必ず玄関近くに設置したそうです。
そうする事で、定期的に玄関警備の様子を確認出来る訳です。
先生、さすがです。
このエピソードは、部下の仕事状況をこまめに確認する大切さを教える話であると同時に、つい忘れがちになる事を、生活上必須の行動と組み合わせて漏れをなくす工夫の教えでもある訳です。
上司、先輩の立場の皆さん、部下の仕事にちゃんと注目してますか?
なかなか筋トレを習慣に出来ない皆さん、明日から通勤電車の中でつま先立ちして、筋トレを仕組み化しませんか!?
③部下からの指摘も受け入れる。
久太郎先生が北陸で城主になった時の事です。
城下の辻に、久太郎先生の施政を非難する立札が立てられました。
この時代の諫言は死罪に問われかねない一大事です。
統率者としては、簡単には受け入れる事は出来ない行動でした。
ところが、久太郎先生は家臣が持ちかえったその立札を、「これは我が家の家宝だ。」といって丁寧にしまい、すぐさま家臣達に内容を評議させて悪い点は改めたそうです。
今だってなかなかいませんよね、目下の人間からの忠告や指摘を受け入れる事が出来る上司って。ましてや、その指摘が正しければ正しいほど…。
いかがでしたか?
もちろん、これだけで出来る人になれるわけではありませんが、これをするかしないかだけでも大きな差があると思いませんか?
本当に出来る人というのは、部下のモチベーションを上げるためのちょっとした気遣いの積み重ねが出来る人なのかもしれませんよね。
ちなみに、立札のエピソード。
実は久太郎先生の自作自演という説もあるそうです。
だとしても、部下に危機意識を持たせて働かせるという、名人久太郎ここにありという逸話ですよね。
堀 秀政(ほり・ひでまさ)
1553〜1590
織田信長、豊臣秀吉に仕えた武将。
その人使いの上手さから「名人久太郎」と呼ばれる。
豊臣秀吉からは「きゅうきゅう」と呼ばれ、およそ戦国武将らしからぬ渾名をつけられていた。
次回更新は12月25日です。