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暮らしの武将

暮らしや仕事に役立つ戦国武将の知恵やエピソードをご紹介いたします。

部下を成長させたい

こんにちわ、サエモンノ輔でござる。

みなさんは部下や後輩との関係は良好ですか?
最近は、ゆとり世代社員との感覚の違いが面白おかしく取り沙汰されていますが、私が社会に出た頃も「団塊ジュニア世代」なんて言われましたし、更に上の世代は「新人類」と言われて、「最近の若い奴は!」なんて言われたもんです。
それだけ部下教育というものは永遠の課題なんでしょうね。

今回はそんな管理職の方にお送りする戦国式部下教育メソッドです。
講師の先生は前回に引き続き「名人久太郎」こと堀秀政先生です。

久太郎式教育三か条
①新人は身近において教育すべし。
久太郎先生は、新たに雇った部下には朝夕の食事を一緒にさせて親しみ、次に「奏者」という取次役をやらせ、2ヶ月した頃に本式の配属先を決めたそうです。

現代風に考えると、
まず、ランチや飲み会などを通して会話をし、どういう個性の人間なのか理解する。
次に、身近において簡単な仕事をやらせながら適正を観察。
最後にその仕事ぶりから本採用の配属を決める。という事でしょうか。
最近では、とかく即戦力としての能力が求められる傾向があるようですが、身近で仕事をみせる昔の「カバン持ち」教育は有効だったんですね。

②部下の適正を見極めて仕事を任せるべし。
久太郎先生にはこんなエピソードも。
家臣にいつも泣きっ面で辛気臭い男がいたそうです。家中でも付き合いを嫌がられ、「あんな奴はいない方がいい」と言われる始末。それに対し久太郎先生は「法事や葬式の使者として使えばあれほど適任はいない。」と言い、実際主催者から「それほど深い縁でもないのに、大変お嘆きいただき感謝のしようもない」と言われるようになる。そうなると男の家中での扱いも粗略に扱われることはなくなったそうな。

どうですこれ。
あいつは使えないとか、仕事がトロいとか決めつけてませんか?
実はそれ、丁寧な仕事ぶりと言う事なのかもしれませんよ。

③組織の対立は上手に収拾すべし。
ある時、荷駄を運ぶ際に荷駄の数を決める勘定役と実際に荷駄を運ぶ担ぎ手ではどちらが偉いか、という論争になったそうです。
久太郎先生は「かつて蔵入り奉行をしていたので、勘定役の苦労は分かる。だが、担ぎ役はして事がないので、今からやってみよう。」と言って、荷駄を担いで小高い山を乗り越えてみせた。そこで両者に向かって「わしも戦で体を鍛えているんで、たかが荷駄くらいと思っていたが間違えだった。ここまで運ぶだけでヘトヘトになった。担ぎ役にはいつも苦労をかけていた。ありがたい事だ。これで勘定役も担ぎ役の苦労がわかったであろう。お互いの苦労を労わり合えば良いではないか。」と言って家中の結束を高めたそうです。

今もありますよね、現場対事務方、あるいは営業部対製造部、みたいな対立。
そんな時は、理屈で上手くまとめようとしたり、なあなあにごまかしたりしないで、体を張って両者の言い分を検証する事が解決への道なのかもしれませんね。

 

さて皆様。
2回にわたってお送りした、久太郎式ビジネスメソッド。
もうお気付きの事と思います。
そうなんです。
これって、
現在のビジネス本にも書いてある普通の事なんですよ。
400年以上経っても基本的な方法は変わっていないと言う事は、この基本的な方法こそが部下教育の真理なのではないでしょうか。

それにしても、久太郎の上司っぷりはどうですか?明日からでも仕えたいと思っちゃいますよね。
でもね、これほどの人物がドラマやマンガの主人公として取り上げられない理由も、この完璧さにあるのかもしれませんね。
だって、こんなに完璧過ぎると全然感情移入できないでしょ?

 

次回更新は2017年1月8日です。